西尾幹二のインターネット日録

管理人による出版記念会報告(十二)

guestbunner2.gif長谷川真美

 つづきまして「花束の贈呈」です。どうぞ奥様も壇上へお上がり下さい。この大作のご苦労に対して、またそれを支えた奥様にたいしての贈呈でございます。

 西尾先生には、呉善花(オ・ソンファ)さんから。奥様には石平(せきへい)さんから。

 そのあと、せっかく韓国と中国から駆けつけて頂きましたので呉善花さん、石平さんから一言ずつ祝辞も頂きたいと思います。呉さんも石さんも西尾さんが主宰する勉強会「路の会」のメンバーでございます。

やっかいな隣人韓国の正体―なぜ「反日」なのに、日本に憧れるのか やっかいな隣人韓国の正体―なぜ「反日」なのに、日本に憧れるのか
井沢 元彦、呉 善花 他 (2006/09)
祥伝社

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(花束贈呈おわる)。

 それでは呉善花(オ・ソンファ)さん、一言お願いもうしあげます。

   西尾先生、ほんとうにおめでとうございます。

 私にとって西尾先生には、ほんとうに大変お世話になっております。

 というのは、私は韓国では、親日派イコール売国奴とされております。しかしそうでありながら、日本で多くの方に助けていただきながら、なんとか著作活動をさせていただいております。そんな中で西尾先生には先頭に立って守っていただいております。そういう意味で、私にとってはかけがえのない大切な方です。このたびの新しいご本、本当におめでとうございます。有難うございました。


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 有難うございました。呉さんは『スカートの風』『女帝論』などで知られる評論家、拓殖大学の教授でもあります。

 つぎにデビュー以来、活躍目覚ましい在日中国人評論家の石平さんからひとこといただきます。

私は「毛主席の小戦士」だった―ある中国人哲学者の告白 私は「毛主席の小戦士」だった―ある中国人哲学者の告白
石 平 (2006/10)
飛鳥新社

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   ご紹介にあずかりました、呉善花さんと同じく中国人の親日家、売国奴の石平と申します。

 今ひとこと申し上げますと、実は私自身も江戸時代にすごく魅力を感じていまして、両国博物館も見物いたしました。江戸の儒学ひとつとってみても、深さといい、純粋さといい、またあるいは誠実さといい、おそらく同じ時代の中国の儒学をはるかに超えたものだと思います。そういう意味では、中国の儒学孔子の考え、論語の思想は日本で生かされた、日本で生きているという事実には、私にとっては驚きでありながら、また好奇心もあります。

 これから先生のご本を指南書として読みながら、もういっぺん日本の江戸時代の文化、哲学を勉強させていただきたいと思います。先生、どうぞご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございました。石さんの近作『私は毛主席の小戦士だった』が各界から高い評価をうけております。

 それでは御降段ください。
 

つづく

 

平成14年(2002年)8月から平成16年11月までの過去録はこちら

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Posted by Nishio at 2007年04月25日 09:05 | コメント (3) | トラックバック (0) | Clip!!

この記事に対するコメント

「日常的な生活世界」が「歴史世界」だ。
生活世界――それこそ、我々の肉体や人格がそのなかに置かれ、現実に経験しているところの具体的で、疑問の余地もなく直感的な世界である。色も匂いも味も音も手触りもある世界、人間の生きているありのままの世界、科学によって骸骨のあばら骨のように描き出されてはいない、複雑で多様な生命の世界である。あの「人間的あいまいさ」が一定の範囲で許されている世界といいかえてもよい。
  
ミトコンドリアDNAの排列のいったいどこに「生活世界」があるであろうか。

科学はいわば近代人の原罪である。なしで済ますことはもう出来ない。けれども、科学とは別の回路でやっと近づけることのできる精神の働きもある。そこを見ないと人間の歴史世界の扉は開かれない。歴史家たるものは、とりわけ古代史研究を志す人は、歴史学のみに囚われてはならない。神話学、宗教学人類学、国語学、言語学、地理学、民俗学など、およそありとあらゆる素養を身につけ、総合的知性を有することが必須条件として求められるべきである。いわゆる総合学者が、歴史家の姿でなければならない。 この日本で、そうした要件を多少なりとも備えているかにみえる存在は、例えば文学者であり、哲学者である。もとより文学者や哲学者は歴史を考察する上での“囚われ”がないために、その発言は自ずと砲弾的になりがちである。私の『国民の歴史』も、例に漏れない。これは、学問的には必ずしも好ましい傾向とはいえないだろう。ことに、古代史の分野で、無責任な放言・放談がはびこりるという状況は看過できない。だからこそ、歴史家にしっかりしてもらわなければならないのだが、望むような、何にも囚われない自由無碍な精神をもつ巨きな学者は、残念ながら、日本の歴史学界にいないように思える. 《 ここまで西尾先生の「歴史と科学」PHP新書より抜粋 》

「江戸のダイナミズム」を読みながらも「国民の歴史」のページをめくったりしています。ふっと、上記の箇所が私の頭から離れなくなり、ここに書いてみました。

西尾幹二先生は、偉い先生なのに何かが違う。歴史教科書に異議ありと、本居宣長は皇国イデオローグなどではないと、時代の風に逆らっても独り堂々と述べる勇気をお持ちの先生。
過去の勲章の入った箱を大事にする学者先生とは違い、そんな勲章も木っ端微塵に飛び散るかもしれない発言を止めれないのが先生なのです。止むに止まれぬ発言が、行動が、先生の生命となり、私たちに伝わってきます。

先生がご勉強され、難しい事柄を私にわかりやすく講義なさってくださっているという気持ちで、特にこの「江戸のダイナミズム」を読んでいます。[諸君]連載のときも難しいところを飛ばして読む、出来の悪い生徒だったのですが・・・。私には初めて知った名前がありすぎるのです・・・。でも、何度でもわかるまで読むつもりでいます。 荻生徂徠、本居宣長、の学問に対する真摯さ誠実さそして激しさ、情熱が、西尾先生を通して伝わります。先生は異議ありと思う人にはきちんと、本の中で取り上げて、そこのところを書いておられます。小冊子にある感想文にも、お返事を書いておられます。隠れてこそこそ言わず、きちんと述べられる先生には「誠実」を感じます。
 
先生は直感力こそが大切だと言われました。
幹二少年が大好きだった恩田先生、先生も幹二少年を気に入ってる。先生との仲に苦しんだ中学生時代。終戦の時以来、見た・聞いた「その世界」に対し、何か違っているぞと。なんと言ってもご両親に愛されたという実感を持つ少年時代。先生の直感力の大もとはこの少年時代に既に育まれていたのでしょう。

先生の直感力が「国民の歴史」とそれに続く「江戸のダイナミズム」を生んだのだ思っています。

「私は自分とは異質な思考に触れると、その性格をとことん知りたいという衝動に駆られます」
「こんな生意気な言句を吐く学者を生み出すほどに現代という時代は薄っぺらになり、頭の悪い人ほど津田左右吉の毒が回り易いという端的な証拠なのではないでしょうか。」
「子安宣邦氏・・・もし宣長が嫌いなら全面的敵対者としての立場を貫いた一冊をお書きになるがよいでしょう。そうすれば魅力的な一冊ができあがるはずです。けれども宣長学者の看板を揚げている以上それもできない。自分の嫌いなものを信じる振りをして通さなくてはならない中途半端が、氏の宣長論をことごとく賞味期限の切れた気の抜けたビールのような味にしてしまっています。」

先生の本の中には、ズバッと、相手の心臓を射る言葉があり、私はそこのところが大好きで、赤色でしるしをつけています。私の読書の方法は物事を知り(知る喜び)、そして先生がこのことを何故問題にしたのだろうか? と、そこまでの読書なのです。痛快な言葉に頷いて、喜んでいる次第です。

「神代は不思議だというが、今の世界にあることだって、なにもかもが怪しくはないだろうか、と宣長は問います。男女が性交して子が生まれるということだって、神話に出てくるどんな不思議な話よりももっと不思議である、と。  自分が生存していることそのことに怪しさの感覚を持たない者は、神代の一見怪しい出来事の背景にある民族の伝承の深い意味を読み取ることができるはずがありません。」
このような宣長の言葉に出会ったとき、ニーチェの次の言葉がいつも私の頭に浮かびます。(「ニーチェとの対話」ページ239の言葉) 「身体はひとつの大きな理性である。君が《精神》と呼んでいる君の小さな理性も、君の身体の道具なのである。君の大きな理性の小さな道具であり、玩具なのである。
《私は》と君は言い、この言葉を誇りにしている。しかし、もっと大きなものは――それを君は信じようとしないが――君の身体であり、身体がそなえている大きな理性である。この大きな理性は《私は》と言わないで《私を》働かせる大もとをなしている。・・・・」

4月4日の出版記念会がどのような素敵な宴会になるのかと・・・
映画「スパイ大作戦」よろしく、ホテルを下見した私は、宴会係のユニホームを着て、お料理の上げ下げをする振りをして、西尾先生のお話、来賓の先生方のお話を聞き、誰もいないところで残り物のお寿司をつまんでいる自分を想像して遊んでいました。独り想像の世界を楽しむ私に、遠方の友より、宴会の様子がわかる写真やレポートが送られてきました。 この日録のレポートも次は誰の言葉が聴けるのかしら・・・と楽しんでいます。そして、なんと私のもとに「江戸のダイナミズム」と出席者にしか手に入らない小冊子が国際スピード便で届きました。あぁ、なんと言う幸せ! 小冊子を何回読んだでしょうか! もう、ぼろぼろになってきました。

外国暮らしの日本人の母親に必要よと、友人の若いお母さんに『 一家に二冊「国民の歴史」と「江戸のダイナズム」を置いておけば、やがて貴女の子供に日本を語ってやれるよ。』と薦めました。彼女は「江戸のダイナミズム」を先の帰国の折、買って来ていました。

一人の母親として、息子に残せるものは何か? 私の大好きな尊敬する先生、「西尾幹二先生」の本の話を何かにつけて語り、先生の本が私の本棚の一番いい所を占めている。それを見る息子。

幹二少年のような直感力を爪の垢くらいでも息子に残せたかどうか? 
孫が出来たら・・・という楽しみを密かに持ちつつ・・・。
「江戸のダイナミズム」と「国民の歴史」を勉強します。

呉善花(オ・ソンファ)さんの本は何冊か読みました。素敵な女性と尊敬の念を持っております。 
石平さんは、どうお読みすればいいのか? 「私は毛主席の小戦士だった」をぜひ読みたいと思います。

管理人の長谷川さん、日録が読める喜びを再び与えてくださりありがとうございます。

Posted by: その女 ソルベ at 2007年04月26日 08:44

>渡辺さん
いつも、大変奥の深い感想、ありがとうございます。
このエントリーが単なる報告になってしまうところが、渡辺さんのコメントがあるおかげで、とても重厚なものになりました。

>みいこさん
西尾先生が、よいところをグサッとついた感想だったとおっしゃっておられましたよ。

>その女 ソルベさん
西尾先生が、あの時の記録のアップを許可してくださったので、またここを動かすことができています。一人でも二人でも、このことを喜んでくださっている方がいると嬉しいです。

石平(せき・へい)さんのようです。

Posted by: 長谷川 at 2007年04月26日 20:03

長谷川様
いつも愉しみに出版記念会の様子拝読させていただいています。
私も小冊子をある方からお送りいただき、会の雰囲気だけは味わうことが出来ましたが、長谷川様のご尽力で、会場の臨場感まで味わい尽くすことが出来、この会が西尾先生の人生における思い出多いワンシーンとして永遠であろうと企画者へ、ご参集者へ併せてお祝い申し上げたい気持ちでございます。

この度、コメントを拝読して、フランスに住む友人のHPから
ちょっと引用させていいただきますと


Ogamiさん

>長かったですねぇ。

そうですよねえ。パリは年中工事をしているので
丁度旅行で工事に「会わない」ことは よほど運がいいみたいです。ははは
セーヌの魚は もちろん食べられないでしょ。
いつだったか釣った魚を川に返している人がいました。

>アメリカが長くなり過ぎたせいでしょうか、感じなくなりましたね。

そうですか。うちの場合 子供達も非常に日本に対する思い入れが強いですねえ。
絶対に国籍は日本だと 言い張ります。
アメリカの地とヨーロッパの地の違いもあるのかな?
今回 次女と三女が日本に行きましたが
なんと訪れたい場所は 広島だったみたいです。
原爆ドームと宮島に行ったと言っていました。

>六月には親孝行いっぱいして来て下さ~い。

親孝行というより 迷惑を掛けに行くという感じで…。
ま いいでしょうかあ?

ロサンゼルス在住のOgamiさん、フランス在住のと と さん
とのやりとりですが、日本に対する郷愁を語っておいでの部分です。

友人の日本のお土産あれこれ悩んでいましたが、
「江戸のダイナミズム」を差し上げようと想いました。
なぜならフランス生まれ、フランス育ちの友人のお子達が、こんなにも日本を愛していてくださるから、日本の歴史をしっかり彼女たちに学んでほしいから、日本語の読み書きはあまり出来ないとか言っていますので、この本を読むために、日本語の読みがまず出来るようになってほしいとの願いもこめて。
出来れば、西尾先生のサイン入りがあればなぁぁぁ、、

西尾先生にとって初めての出版記念会が盛会であったことを心からお喜び申し上げます。



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Posted by: bunn at 2007年05月01日 07:55

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