西尾幹二のインターネット日録

ポスト小泉


 『文藝春秋』6月号でポスト小泉に誰がいいと思うか、理由を添えて400字以内で書け、というアンケートが来たので安倍晋三氏を挙げ、次のように答えた。安倍氏を推した解答者が一番多かったようだが、どういうわけか私の文章が誌面のトップに掲げられたので、次に再録する拙文をすでにお読みになった方も多いと思う。

 安倍氏がまだ大臣経験者でないことや、派閥内の序列で若いことなどを理由に、首相の座は次の次だという人が少くないが、自民党が選挙で勝てる党首は誰かということに自ずとしぼられてくると思う。

 今の状態の侭だと、自民党は総選挙で民主党に敗れる可能性が高い。若い議員たちを中心に危機感がある。その輪は選挙が近づくと広がってくる。イギリスのブレア首相の例もあるので、年齢は問題になるまい。


 

「ポスト小泉」大アンケート

各界著名人64人が推す  次の総理はこの人
=日本の「明日」を託すべき人物、その条件とは


《本当の大国に》 西尾幹二(評論家)

安倍晋三

 首相になった人の言葉の能力の低さは永いこと日本国民のストレスになっている。期待された小泉首相も「言語少量意味希薄」で失格。他方、大胆に明言する政治家は失言が多く、マスコミの餌食になっている。その点安倍さんは唯一、日本の国家意志を正面切って語り、思考がブレないだけでなく、NHK=朝日偏向報道の攻撃をも見事にかわし、かえって自己の立場を強固にしている。これからの日本は親米で米国に淫することなく、反中韓で大陸に足をすくわれることなく、この国を本当の大国に(ただの経済大国にではなく)蘇えらせる責務が政治家にはある。この役目を果せるリーダーは安倍さんを措いてない。あるときテレビで彼は「次の総理と目されていますね」と水を向けられたら「田中真紀子さんだってそういう風に言われていたじゃないですか」とさらりとスマートに身をかわした。この巧みさと明るさとジョークが国際外交の舞台に立ち現われる日の到来を待っている。

 安倍氏には安定した長期政権になってもらいたい。それには「保守のまき返し」があって、公明党が政権から外れることと、民主党が分裂して、党内の保守派が自民党に入るなどの理想的な政界再編成の行われることが望ましい。

 安倍氏が首相になって存分に腕をふるえる好条件が揃うのか揃わないのか、そこが今ひとつ私には読めない不安材料である。

Posted by Nishio at 2005年07月31日 12:17 | コメント (1) | トラックバック (0) | Clip!!

この記事に対するコメント

始めまして、素朴人と申します。
西尾先生のご著作は、先生が中村元先生と日経紙上で交代でコラムを書いて
おられた頃より読ませていただいております。

さて、安部さんで良いとは思いますが、ここはやはり九段下会議が
シンクタンクとしてサポートされることが条件になるでしょう。
現在の安部さんは、まだまだ頼りないところが多いですね。

テレビでみると、言い訳的に聞こえたり、議論したりとリーダーとしては
あと数段は向上して頂きたい部分があるからです。

小生は、現代日本が西尾幹二先生を持ったことは真に幸運と考えております。
暑い中、御自愛ください。

Posted by: 素朴人 at 2005年08月01日 19:50

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